横川博一研究室│神戸大学 国際コミュニケーションセンター 大学院国際文化学研究科│言語教育科学 -心理言語学・英語教育学-

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研究の全体構想

外国語運用能力の熟達化に伴う言語情報処理の自動化プロセスの解明(平成21-25年度科研基盤研究(A))

 本研究は,外国語学習者(とりわけ日本人英語学習者)を対象として,外国語運用能力の熟達化に伴う言語情報処理の自動化(automatization)のプロセスを,@心理言語学的行動実験,A機能的MRIや脳波計を中心とした神経科学的脳科学実験,B第二言語習得理論に基づく言語教育科学的学習実験の3つのレベルにおいて解明しようとするものである.これら3つの分野からのアプローチは所期の目的達成には必要不可欠であり,相互に関連性を持たせ,フィードバックを得ながら,研究課題の設定,調査研究を進めていくこととする.

今回の申請では,次のような最終目標を掲げて,理論的・実証的に研究を展開する.
 (1) 語彙処理の自動化プロセスの解明:語彙処理において語の音韻・形態・意味情報はどのようなメカニズムで処理されるのか.
 (2) 言語理解・産出における自動化プロセスの解明:文や文章の理解・産出において,外国語学習者は,音韻・形態・統語・意味処理および推論はどのようなメカニズムで行われるのか.
 (3) 言語情報処理の自動化プロセスは,外国語学習者の熟達化に伴って,経時的にどのように変化するのか.

本研究の成果は,
 (1)人間の言語情報処理の心理言語学モデルの構築,言語処理ストラテジーの解明
 (2)学習による言語情報処理の自動化の脳内神経基盤の解明
 (3)言語情報処理の概念を取り込んだ新しい外国語習得モデルの構築

などの点で,学問の相互発展に大きく貢献する研究課題である.また,
  (1)言語情報処理の概念を導入した新しい外国語習得/学習モデルの構築
 (2)新しい外国語の教授法および指導技術の開発
 (3)新しい言語テストの開発
などを可能にするものであり,その社会的インパクトは大きいものと考えている.